ポンセ作品集

このアルバムはもしかしたら自分で買った最初のちゃんとしたギターアルバムかもしれません(実は「阿部保夫ギター名曲集2枚組」が最初ですが、断りがあるように”ちゃんとした”ものということで)。
そしてジョン・ウィリアムスという演奏家そしてフレタという楽器に憧れを持ったきっかけを作ってくれたレコードでもあります。
それ以前のジョンの演奏の多くはすでにカセットテープで聴いていてもちろん知っているのですが、ポンセの曲のすばらしさもあってジョンの一枚と言えばこれがどうしても一番に上がりますね。

中学の頃、スペインのフォリアのいくつかの変奏を聴いて、「そうだよな、ギターって木でできてたよな」とギターの音の美しさを再確認した録音。ほかの演奏家(〇ゴビアとか〇エペス)のリバーブかけまくり弦をこするノイズたっぷり趣味な録音と違って、ギターって素朴でいいな、と思わせてくれたのはやっぱりこの人なんですね。以来いつかはフレタを使って演奏してみたい、そんな夢を持ち始めて「ふう、250万円かぁ・・・」と独り言が出てくる毎日を送っていました。

ようやく近年その夢はかなうことが出来ましたが、感無量というか、つらく長かったなぁと人生を振り返って遠い目になりましたね。
ジョンの崇拝者ではないけれど、このアルバムとの出会いがあって今のギタリストとしての自分がいる、そんなことも聴きながら思いました。

こうやって聴いてみると、あらためて彼のタッチの強靭さに舌を巻きます。昔から音楽性は置いておいて、右手の技術は天下一品だと評価していましたが、ここまでしっかりした撥弦だとは当時は気づきませんでした。これがあるからこそ、あのリバーブ最小限の録音ができたんでしょうね。自信と言うか、ポリシーと言うか。

フォリア変奏のいくつか、メキシコ民謡のバレンシーナ。あれ、こんなにゆっくり弾いていたんだ(笑)
こういう落ち着いた演奏は見習わなければいけません。

最後の「愛する母」。ずっと記憶に残っていて楽譜を探していました。ネットの普及でようやく耳コピ楽譜を入手。去年あたりからレパートリーにしています。