金谷幸三流花伝の書11

和歌山のギタリスト金谷幸三による実践的ギター講座(SEO対策済)

■努力するのはそこじゃない■

レッスンの時、同じところを何回も間違えたり、ある箇所が難しくて弾けなかったりする、なんてことは日常的にあることですが、
そのときに「私の練習不足です。すみません次回頑張ります」と言われることが多い。
でも、そうじゃないんですよ、と、その都度お話していることが今回書いていくテーマです。

1.ある場所の押さえがいつも出来ない。「ここの押さえ方が難しいんです・・・」パターン。

まずフォーム(形)を確認します。
ひとつずつ音を下から(低音から・指を伸ばしているものから)押さえていき、その時に親指を自然に来る場所に置きます。
こうやって取り出すと大抵は弾けます。
つまり、その形(和音)を押える「一番楽な形」になっていないだけ。そしてそれは一つ手前のアクションで「一番楽な形に入り易い形を取っていない」。
無理な形や動きで「力技で」動いてしまったわけです。
例えば重いものを持ち上げる時、荷物の近くにって腰を入れて持ち上げるところを、横着して手だけ伸ばして取りに行って落とす
「物流・工場バイト新人さん」みたいなことをやってるだけなんですね。

格言その1

弾けない原因はそれに問題があるのではなく、一つ手前に必ずある!

実際の指導では、

「準備が出来てるか」「移動の際に力を抜いているか」などをチェックしています。

2.ポジション移動直後によく失敗する。「いやぁココ難しいっす・・・」パターン

まぁほとんどはちゃんと親指がついてこず不完全な移動に終わってるのが原因なのですが、それとは別に。

二つのことを同時にやろうとしてませんか?
優先順位の低いどうでもいいことを頑張っていませんか?

左指で押さえたり、右指ではじいたり、腕を動かしてポジション移動したり、次の準備のために手首を回転させたり、と
ギターを弾く一連のアクション、これを同時にやっているとは思わないことです。
同時のように見えているだけ」です。

思考法も同じ、見ながら聴いたり、聴きながら同時に弾いてるのではありません。それぞれに高速回転で注意を向けているだけなんです。
ま、それはさておき。

つまり、一連の流れは、一つ一つのアクションの連続体なので、アクションそれぞれにナンバリング。
あとは順番にそれをこなして行ってるだけなんですね。

で弾けない人はいろんな理由で、その番号がめちゃくちゃになってるだけなんです。
1234を1334とか言ってみたりしてるのと同じ。

理由の多くは
「同時にやらなくてはいけない」という思い込み。
だから「急がなくてはいけない」という焦り。
そしてパニック、意志伝達が混乱して間違った数列を送り込むことに。
その結果がミスなんです。

ですからこのナンバリングが不確定なままいくら時間をかけて練習しようが無駄なんですね。

レッスンではひとつひとつのアクションをゆっくり順番にやっていきます。
決して複数のことをを同時に行わない!こでがポイントです。

まずポジション移動なら、

1.移動準備のために指を離すなどして力を抜く
2.弦を離れる(まだ動かない)
3.目的のポジションに「ポジション移動だけ」する。(何も押えない)
4、最初に弾かなくてはいけない音だけを押える(後のことは後で考える)
5.とりあえず弾く
6.次の音の準備に入る

とまぁこれをゆっくり頭でナンバリングが確定するまでシミュレーション練習します。
べつにギターが無くてもできる練習です。
1234が「1234」と理解できたらいいだけですから。
同時に何かできるという「聖人」じゃないんだから、と認識できればいいのですから。

最後に、「そりゃしかたない」パターン。

楽譜にしろ運指にしろ「複雑にしているもの」の原因を取り除いて単純化すること。
元にあるものが「非合理」ならば仕方ないですよね。

下の写真は奈良のレッスン室のドア。
みなさん2週間に1回なので、とにかく開け方を間違えます。

でもこれはみなさんの覚えが悪い(練習が足りない)のではなくて、表記(思考法)に問題があるだけです。

1.こういう公共スペースは戸締りをすることよりも開けることが優先されるはず。
したがって「閉める」は無くてもいい。逆がそうなのだから。

2.「開ける」「閉める」の文字がよく似ていて直感的にとらえられない。

3.矢印の形と実際のドアノブの軌跡(予測)が一致していないのでパニック。

などなど、この表記法を変えるだけで間違いは減ると思うのですが。

格言その2

努力する練習なんて暇を持て余した神が暇つぶしにやればいい