ギターや音楽のこと

ギターのこと音楽のこと

19日の演奏会を終えて

11月19日、奈良のテーネザールで久しぶりの本格プログラムで勝負してみました。
曲間トーク無しのガチ演奏会(笑)。しゃべらないとは一言も予告してなかったので、いつものお客さんも少し緊張されたかも。
今回は昔から機会あるごとに弾いていた、自分のギター人生に関わり深い作品、そして何より弾きたいと思う曲でプログラミング。
結果、ソナタやシャコンヌ、13から17分かかる大曲が4曲メインになるハードなものに。

控室本番前10分の過ごし方から、曲間に行うことを全部決めて臨むという、自分にとって「新しい実験」も行いました。

まず、本番前はどうしても緊張から右手の体感温度が下がる(頚椎症の影響)ので、生姜湯やカプサイシンで体内から温め、両肩にカイロを貼り腕を温め、ギリギリまで手袋をし、そして緊張度を抑えるために「冷えピタ」をおでこに貼りました。
そして目を閉じ深呼吸1から10まで数字を思い浮かべながらカウントして、集中力を高めてみました。
このルーチンはすごく効果があったので今後も続けていく予定です。

そして本番。イスに座るまで笑顔で。そして目を閉じカウント。
気持ちは落ち着いていくのですが、指先が冷え始めてきます。やはり無意識に緊張しているのでしょう。

この点に関してはもう少し自律神経をコントロールするイメージトレーニングをしなければ、と課題。本番前ににわか仕込みではダメなので普段から自在に手の温度を上げる訓練ですね。もうこれしかなさそうです。
あとは、こういうハードな演奏会はできるだけ暖かい時期に行う!

 

さて肝心の演奏は、気合が空回りした部分もあってけっして満足できないものでしたが、その気迫や情熱が音楽を通してお客さんにも伝わったようで、少しはホッとしました。
もう一度、今回のプログラムの精度を上げ(すこし内容も硬軟とりいれて)、弾きならしてから来年にできれば各地でやってみようかと思っています。

課題は見つかりましたが、解決策も見えてきた部分もあって、さらに上を目指せそうです。

アンコールでいつもの喋りが入るとこんな感じ。

2004年の記録

2004年、神戸で久しぶりに現代音楽のみのコンサートを計画。
元町のロッコーマンホールで仲間たちと演奏しました。一応、「金谷幸三ギターコンサート」でもあるので、
すべての曲に僕は絡んでいます。

今思うと、かなりアグレッシブな企画なんですが、まぁ関西だし、メディアには無縁でしたね。
当時のライブをいくつかYoutubeにアップしていますので、こんなことやってたんだ、と雰囲気だけでもお楽しみください。

トライ2・名曲コンサート2017

いつもお世話になっている紀伊風土記の丘入り口にある喫茶店「トライ2」さんで、5年ほど前からほぼ毎年行っている名曲コンサートを行いました。
お客さんの層を考えると、ここでの「名曲コンサート」度はかなり上で、映画音楽やラテン、歌謡曲、シャンソンなどバラエティーに富んだものになります。ただこれがプログラムするものにとって頭の痛い話。
クラシックギター的な「禁じられた遊びとアルハンブラの思い出」以外は未知の曲扱いされるので、どうしても編曲ものが多く、かといって本屋さんでも手に入るような「ギターで弾く魅惑の」編曲楽譜レベルは出せないし、自分の編曲はちょっとマニアックな曲が多いし、結局難易度の高いわりにはパッとしない極めてコスパの悪い編曲ものに手を出すことに。(ディアンス編とか、武満編とかバルボサ・リマ編とか)。。。

とは言え回を重ねてギターファンの方も来られるということで、自由にいろんな曲、バロックから現代まで思いつくままに演奏しています。
ポンセの民謡やタレガらスペインもの、そしてバリオスは大変重宝していますよ。

トライ2さんにはほんとにお世話になって、感謝です。

フルートとの対話

14日、和歌山の竹燈夜関連イベント「クラシックプロムナード」でフルーティストの岡本万貴さんと共演。良く響くロイネットホテル・チャペルでピアソラの「タンゴの歴史」を演奏しました。
あいにくの雨で、お城で行われているメインの竹燈夜イベントは軒並み中止でしたが、こちらはチャペルなので無事開演。
たくさんの方が聴きに来られて盛況でした。

岡本万貴さんとは4年ほど前、海南市で行われた「映画を奏でる音楽会」で初めて共演。
ほぼ遊びでモーツァルトのトルコ行進曲を合わせましたが、その時感じた美しい歌心や音楽的相性に、和歌山でいつかしっかりしたデュオ曲をと以来常々思っていました。
ようやく実現に向けて動き出したわけです。

ピアソラは他人様の手あかが付きすぎて、敬遠してたのですが来年の企画に向けて夏から練習をスタート。全曲披露するのは今回が初めてでした。この曲は和歌山では他の楽器アレンジで部分的に演奏されることはあっても、本来のオリジナルがコンサートレベルで演奏されることはなかったので「一度はやっておかなくては!」との思いで取り組みました。

思えば、奈良でデュオ・パゴダを結成した理由もピアソラだったんですよね。
人の演奏を聴く機会があって、まぁその演奏があれだったもんで、「俺がやったらもっと面白くできるのに」。だれか一緒に遊べる人が奈良にいないかな、ということで飲み仲間に相談してできたのがパゴダ(笑)
だから、今回のユニットもさらに発展していくかもしれない。これから合わせを重ねることで、もっと彼女の才能を引き出せると信じています。

デュオやユニットの基本。
相手をリスペクトすること。営業で初顔合わせという形態も多い中、やはり音楽の基本は音楽家同士が互いを尊重し、刺激を受け続けることが大事。
そっか、だから皆からは逆に誘いが来ないんだ(笑)納得。

いずれ録音し直しますが、14日のライブ映像です。安物中古ビデオなので録音レベル無し(自動)、フォーカスもちょい甘です。

11月のプログラムに思う

11月19日に行うコンサートのプログラムもチラシ入稿をもって最終決定。

かなり重厚なプログラムとなりましたがいずれも思い入れのある曲ばかりです。
ブリテンのノクターナルや武満のフォリオスは中学生時代から弾き始め、高校卒業後のリサイタルでも演奏し、
その後機会あるたびに舞台に上げていた曲。パリでのデビューの折にも演奏しました。
そして27歳から約6年のブランク、つまりギターをやめたきっかけも、このフォリオスが自分の中で完全に手中に収めてるにもかかわらず、緊張「あがり症」のせいで舞台で満足する演奏ができない、そのことも要因のひとつだったことを思い出します。

パーセルはソロ編曲で出版する以前に、実はこれもやはりパリで2重奏編で弾いていたんです。ソロに編曲しようと機を伺ってたわけですが、2000年に「カポタスト使用必須」のアイデアが浮かんでようやく実現したものです。

テデスコやバッハも高校生の頃から留学時代も含めよく弾いていたもの。今でもシャコンヌはライフワークに近い思いがあって、いつか「名演」と呼ばれるレベルにする夢があります。

この写真の頃から約30年、歳を重ねて時代も変わり、ふと若い頃を思い出すことも多くなりました。

ギターや音楽、現代音楽にまだ夢を持っていた時代から今、何を失い、何を守り続けてきたか。
このことを見つめなおす、11月19日はなにか大切な節目のコンサートになりそうな予感がします。

いずれにせよ良くも悪くも今現在の「金谷幸三」を出せるコンサートを目指します。
ただ、あんまり気負うとロクなことが無いので適当に頑張ります(笑)

演奏プログラムは次の通り:(演奏順)

ブリテン:ノクターナル
パーセル:組曲2番(6弦バージョン)
ソル:第7幻想曲

武満:フォリオス
バッハ:シャコンヌ
ポンセ:小品集
テデスコ:ソナタ