ギターや音楽のこと

ギターのこと音楽のこと

Hoshino 11 Strings Guitar 1983

金谷幸三といえば「11弦ギター」、と人様に噂されるまでにはまだまだ時間がかかります。
そもそも11弦ギターとは?
取材とかで必ず聞かれる質問ですね。

英語wikiを見てもあまり詳しくは書かれていません。ウィキはこちら

歴史的には、50年ほど前ルネサンス・リュートの代用としてスウェーデンで製作開発され、名手・G.セルシェルの名演によって世界に知られることになった楽器。
補足するなら、日本でも80年代にセルシェルとともにブームとなり、演奏する愛好家も増えたようですが、リュートをイメージするとバロックを弾くには「音が派手、サスティーンが長い」といったデメリットがあり、では普通にギターとしてイメージすると「甘みや色気」にかけ、重要なレパートリーであるスペインラテン系に合わない。
そして多弦ギターに付き物の「消音」技術の難しさから、時代とともに使われなくなっていった楽器なのです。

そこで意識や視点を変えてみました。
つまり、リュートの代用ではなく「新しい楽器」として捉える。ハープやカリヨンのように響かせ続ける楽器として。
私がケージを編曲し11弦で弾くのはそれを実践するためです。
響くと言っても、ピアノやオルガンのようにいつまでも鳴ってるわけではなく可愛いものです。それをあえて消音することもなく、そういう楽器だと思えばいいのです。
そうすることで、この見向きもされなくなった楽器に新しい価値が生まれました

チューニングは通常のギターより短三度高く1弦から順に

G – D – A – F – C -G -F – Es – D – C – B

というリュート調弦が普通とられますが、新しい楽器ですので何でもいいのです(笑)
私の場合もリュート局を代用で弾く以外は3弦をBにしています。

使用する弦はよく比較される10弦ギターとが違い、弦の長さで調整しているので6弦より下は市販の「6弦」を使用します。

1・2・3・4・5・6・6・6・6・6・6。

実際の演奏はこちらをご覧ください。

A=415hz

ここ数年、古楽を専門にされている方との共演を重ねているのですが、ギタリストとしてよく理解できないのが標準ピッチのことです。
現在のチューニングにはA=440-442hzが国際標準ピッチとして認識されています。これは時代とともにコンサート会場で楽器の音量を上げ、とくにオーケストラでの音圧を稼ぐために使われだしたものですので、
逆に時代をさかのぼるほどピッチは低くなっていきます。19世紀にはヴェルディアンA(ヴェルディが多用していたらしい)A=432hzでしたし、それがバロック時代になるとちょうど半音低い415hzまで下がります。

つまり現在の音より半音低く聴こえていたわけで、これは理解できます。
しかしこれは単純に半音低く移調すればよいだけのことですよね。

ギターでは機能性の問題でかなり調性が制限されます。低音を使いやすくするためにE-A-Dなどシャープ系を得意とし、フラット系は響きを損なうのでほとんど使われない傾向があります。
もし作曲家が大好きな変ホ長調(♭3つ)で書いてきたら、ギタリストは必ず「なんとかニ長調にしてもらえませんか」と頼み込むはずです。なぜならそのほうが響きも良く、弾きやすい、つまりギターはそういう楽器だと知っているからです。

移調しなければ弾けない、アレンジしなければ何もできない、そんな楽器であるギターにとって「原調主義」などそもそも無縁の世界なんですね。正直何に拘ってるのか全く理解できない人も多いのでは。
バロック音楽の時代、ギターはスペインの民族楽器でしかありません。当時は撥弦楽器としてはリュート、鍵盤楽器でチェンバロが全盛で、いずれにせよギターで弾く場合は「編曲」するわけで、その際に調をギターに弾きやすく移調することは当たり前なんです。

奏法的にも、リュート調弦は今のギターより短三度高くチューニングされますが、バロックピッチと言うことで長2度にすればいいだけ。もしカポタストを使用するなら1フレットずらせばいい。

もしリュートで演奏するのなら、カポタストとかありませんから最初のチューニングの基準音が大切なんだということはわかります。でもギターだとどうでもいいんですよ。
ところが、ここで弦のテンションを緩めることで「バロック時代を彷彿させる落ち着いた音」になる。とおっしゃる向きもある。
でもね、20世紀に入って進化した今のナイロン弦、ギターサイズで半音下げるとね、楽器が鳴らないんですよ。
なぜなら440近辺で最高のパフォーマンスが得られるように計算してますからね。

それはお前が使ってる楽器が安物だからだろ!とか、
そもそもギターでバロック音楽を語るな!とか
だからギターは!うんぬん。

まぁおっしゃる通りなんですが(笑)。

ピッチにしろ、原調主義、オリジナル楽器主義など、古楽の人たちの「コダワリ」。
昔の人はこういう音を聴いていたんだなぁ、というのはロマンですが、それは
「今見ている星の光は1億年以上前の光なんだよ」と言われている世界とおなじように感じてしまうのです。
別にそれが悪いとか、そういうのではなく。その先「その光を300年前の天体望遠鏡でみるのが通」とか言われると。

 

指強化合宿二日目

image

ストレッチ継続。初日にくらべて痛みは少なくなってきた。今やっているのが指の独立強化、右指はすでに分離してるようであまり問題がないが左側は予想通り要訓練である。
まぁよくこのレベルで弾けてきたなぁ、と変なところに感心してしまった。
今後はさらに別の負荷をかけて指の筋力も付けていくとする。

ネットに溢れる「指を速く動かすことに命を懸けている」ギター野郎たちの根性動画を、フムフムと参考にしている50過ぎの中年ギタリストの奮闘記、この顛末やいかに!

独立強化ストレッチ

今日知ったばかりのストレッチをやってみた。手首をそらし一つの指を別の手で握ってさらに反らす。その状態で残りの指をグッパグッパさせるというもの。一本につき10回グッパ、親指を除く計8本でやってみた。それをよせばいいのに一日3セットもやってしまった。
痛すぎる。。。

「水を飲まずに校庭をうさぎ跳びで3周!」なんて根性練習が現代のスポーツ科学では禁止すらされている悪行であるのは周知のとおり。さて吉と出るか凶と出るか。

で、気づいたのだけど、指の付け根ってけっこう深いところにあるのですね。

希望の光

頸椎をトラブってから指に力が入りにくくなって5年以上になります。
神経のことなので半分諦めつつもそれでももしかしたら「何とかなるかもしれない」とこの春から苦手なパターンを毎朝鍛えて足掻いています。
とくに左薬指をいじめるトレーニング。
毎朝、セーハ状態からのトリル、バッハのリュート4番前奏曲、ロドリーゴ「ファンダンゴ」、ビラロボス練習曲3・7・9、そしてアルベニスのセビーリャ。
薬指、小指のスラー頻発の曲ばかり(笑)
それでも一朝一夕でかなうわけもなく、いつまでモチベーションが保てるか。
そんなおりSNSでいい強化ストレッチの情報を得ました。これを朝の地獄練習の前に組み込んでみます。

今、懸念の問題を若手並みのレベルに保てれば、まだまだ行ける!すこし希望が見えてきました。

指の独立。あとは筋力強化。何とかして見せる!