花伝の書

金谷幸三流花伝の書12

和歌山のギタリスト金谷幸三による実践的ギター講座(SEO対策済)

■右指の基本タッチ■

美しい音を出すタッチに関しては多くの人がそれぞれ持論を展開していて、何が正しいのかよくわからないカオス状態。
あまり大っぴらに発信すると他流派からクレームがくるかもしれないのでこっそり「概要」だけ書き記します。

少なくとも、僕のタッチなわけで、僕の音はこうやって出されている、そんな事例としてお読みください。

なお、関節の名称については下図の通りといたします。

 

さて、それでは下の写真をよく見ながら簡単に説明をしていきましょう。
じっくり見くらべてくださいね。
では、順番に。

1.第1関節と第2関節のライン(特に見やすい中指で)を表面板に対して垂直にします。
※これは必要以上に鋭角に弦を弾かないための目安です。

2.第1関節(指先)は軽く曲げたくらいで固定。この部分を動かさないでください。
※この部分で弾くと弦を跳ね上げて引っかける動作になり美音が出ません。

3.この角度によってまっすぐ弾いてもギリギリ手前の弦に当たらずに弧を描いて通過することが出来ます。
※つまりアルアイレとアポヤンドの音質の差がほとんどなくなります

4.すべての関節が軽く曲がった状態で
※運動の基本。伸びきった状態は禁物です。

5.動かすのは第2関節です!
※ここが最重要ポイント!第2関節を動かすことで緩やかな楕円を描く運動になります。

6.第1関節は弦の張力に負けないようにこらえる筋力が必要なだけ(動かしてはダメ)
※負けると角度が変わり美音が出ませんし、微妙にアタックのタイミングがずれます。

7.第3関節は力の勢いに自然に添わせるだけで意識する必要はありません。

8.弾き終わった最終形では指先が親指付け根(手首近く)に届くように振りぬきます
※練習ではこの形を常に確認してください。

9.戻す時は第3関節の力を緩める(軽く開く)だけで元に戻ります。
※同じルートを直線的に戻らない。円を描くようにしなやかに。

10.しっかりと振りぬく
※弦に触れるまでは準備(脱力中)、触れたら押し込むように圧力をかけ抜き去ります。
必ず弦に触れてから「弦の感触を確かめてから」弾きます。

多くの人はすごく離れたところから指を振り始めますが、確かなタッチで通過する確率が減りますので(距離がバラバラ)注意。

親指の弾き方は、動画を参考にしてください。
人差し指中指薬指は手の角度に合わせて素直に「握るだけ」
親指は腕の重みでまっすぐおろすだけ

言葉だけでは難しいかもしれませんが動画と合わせて参考にしてみてください。
いずれ別投稿で補足するかもしれません。

過去の公開レッスンを公開

2014年、奈良にて「あおによしギター・コンフェ」での公開レッスンの模様。
奈良に転居したからにはなんとか盛り上げようと努力するも。。。。

和歌山でもこういうことが出来るように、地盤を固めていきたいと思います。

金谷幸三流花伝の書11

和歌山のギタリスト金谷幸三による実践的ギター講座(SEO対策済)

■努力するのはそこじゃない■

レッスンの時、同じところを何回も間違えたり、ある箇所が難しくて弾けなかったりする、なんてことは日常的にあることですが、
そのときに「私の練習不足です。すみません次回頑張ります」と言われることが多い。
でも、そうじゃないんですよ、と、その都度お話していることが今回書いていくテーマです。

1.ある場所の押さえがいつも出来ない。「ここの押さえ方が難しいんです・・・」パターン。

まずフォーム(形)を確認します。
ひとつずつ音を下から(低音から・指を伸ばしているものから)押さえていき、その時に親指を自然に来る場所に置きます。
こうやって取り出すと大抵は弾けます。
つまり、その形(和音)を押える「一番楽な形」になっていないだけ。そしてそれは一つ手前のアクションで「一番楽な形に入り易い形を取っていない」。
無理な形や動きで「力技で」動いてしまったわけです。
例えば重いものを持ち上げる時、荷物の近くにって腰を入れて持ち上げるところを、横着して手だけ伸ばして取りに行って落とす
「物流・工場バイト新人さん」みたいなことをやってるだけなんですね。

格言その1

弾けない原因はそれに問題があるのではなく、一つ手前に必ずある!

実際の指導では、

「準備が出来てるか」「移動の際に力を抜いているか」などをチェックしています。

2.ポジション移動直後によく失敗する。「いやぁココ難しいっす・・・」パターン

まぁほとんどはちゃんと親指がついてこず不完全な移動に終わってるのが原因なのですが、それとは別に。

二つのことを同時にやろうとしてませんか?
優先順位の低いどうでもいいことを頑張っていませんか?

左指で押さえたり、右指ではじいたり、腕を動かしてポジション移動したり、次の準備のために手首を回転させたり、と
ギターを弾く一連のアクション、これを同時にやっているとは思わないことです。
同時のように見えているだけ」です。

思考法も同じ、見ながら聴いたり、聴きながら同時に弾いてるのではありません。それぞれに高速回転で注意を向けているだけなんです。
ま、それはさておき。

つまり、一連の流れは、一つ一つのアクションの連続体なので、アクションそれぞれにナンバリング。
あとは順番にそれをこなして行ってるだけなんですね。

で弾けない人はいろんな理由で、その番号がめちゃくちゃになってるだけなんです。
1234を1334とか言ってみたりしてるのと同じ。

理由の多くは
「同時にやらなくてはいけない」という思い込み。
だから「急がなくてはいけない」という焦り。
そしてパニック、意志伝達が混乱して間違った数列を送り込むことに。
その結果がミスなんです。

ですからこのナンバリングが不確定なままいくら時間をかけて練習しようが無駄なんですね。

レッスンではひとつひとつのアクションをゆっくり順番にやっていきます。
決して複数のことをを同時に行わない!こでがポイントです。

まずポジション移動なら、

1.移動準備のために指を離すなどして力を抜く
2.弦を離れる(まだ動かない)
3.目的のポジションに「ポジション移動だけ」する。(何も押えない)
4、最初に弾かなくてはいけない音だけを押える(後のことは後で考える)
5.とりあえず弾く
6.次の音の準備に入る

とまぁこれをゆっくり頭でナンバリングが確定するまでシミュレーション練習します。
べつにギターが無くてもできる練習です。
1234が「1234」と理解できたらいいだけですから。
同時に何かできるという「聖人」じゃないんだから、と認識できればいいのですから。

最後に、「そりゃしかたない」パターン。

楽譜にしろ運指にしろ「複雑にしているもの」の原因を取り除いて単純化すること。
元にあるものが「非合理」ならば仕方ないですよね。

下の写真は奈良のレッスン室のドア。
みなさん2週間に1回なので、とにかく開け方を間違えます。

でもこれはみなさんの覚えが悪い(練習が足りない)のではなくて、表記(思考法)に問題があるだけです。

1.こういう公共スペースは戸締りをすることよりも開けることが優先されるはず。
したがって「閉める」は無くてもいい。逆がそうなのだから。

2.「開ける」「閉める」の文字がよく似ていて直感的にとらえられない。

3.矢印の形と実際のドアノブの軌跡(予測)が一致していないのでパニック。

などなど、この表記法を変えるだけで間違いは減ると思うのですが。

格言その2

努力する練習なんて暇を持て余した神が暇つぶしにやればいい

音楽のレッスン3「なぜそう弾くのか」

和歌山のギタリスト金谷幸三による実践的ギター講座(SEO対策済)

■右手のタッチに影響する迷いごと■

レッスンでは次のようなことを考えていただきます。
「なぜそう弾くのか?」

みんなそうしてるから。。。。

1.メロディーはアポヤンドで。

どうやら禁じられた遊びとかを弾くときに徹底的に刷り込まれるみたいですね。

「アポヤンド」

たった6本しかない弦(有効数は4本くらい)、すぐに消えていく貴重な響き。
それをわざわざ指を置いて止めてしまうなんて。。。
とくにアルペジオの響きの上にメロディが乗る典型的なギター曲でそれを教え込むなんて。

禁じられた遊びの場合、
メロディーラインは大切なので大きな音で弾きましょう。(これは主題で正しい)
(ただし)「アポヤンドはしっかりした音が簡単に出せますが、
この場合は他の響きを損なうリスクのほうが大きいので使えません。」
(ここが説明されていないのがほとんど)
最終的な結論は
「アルアイレでしっかり薬指の音が出せるようにしましょう。」
と、まぁこういう風に導いて行きたいところですが、

とにかくアポヤンドで!

それとあと、もしメロディーが同時に複数現れたら?(多声音楽=ポリフォニー)。
どうするのでしょうか。。。
おそらく二つのメロディーに指が当たってブツブツに、なんてことに。
まぁたぶん、気にならないのでしょうね。。。。。

それでもアポヤンドで!

でもここで言いたいのは「アポヤンドは使わない」「アポヤンドは悪」ではなくて、
そういったデメリットに影響しないのなら、使用理由の優先順位が高いならどんどん使ってください。
でもそれは「正しい」アポヤンドでお願いしますね、ということです。

2.メロディーは同じ弦で音色をそろえましょう。

同じようにこれも、よくあるパターン。運指で指定されることが多くて、なぜこの運指?って考えたら
おそらく、音色を揃えたいんだな、とわかる。
さぁ、その場合。
単純な話です。「全部それで弾けたら世話無い」ですね。
全てのメロディーがオクターブ内で終わるならそれも可能でしょうが、まぁ無理です。
複雑なクラシック音楽のメロディーならなおさらのこと。

結局どうせどこかで別の弦で弾かなくてはならないんだったら、最初から複数の弦を使って音楽的に弾けるようにすべき。と
僕なんかは思ってしまうわけです。

そもそも、音は右手のテクニックで作るもの。弦の素材で左右されてどうする(笑)
それに質量が各弦違うのだから音色は微妙に変わって当たり前。それがギターなのですから。

昔のギタリストは1弦の開放弦の音が嫌いだったみたいですね。
ただ、この1弦の開放弦、ポジション移動では嫌というほど利用しますので、この音をきれいに出せる練習をしたほうがいいです。

どうせ無理ならはじめからしない

これらの問題点、だからといって先ほどと同じ「無駄だから禁止!」ではないのです。
もし、普通に弾いて音楽的に問題なければ、そのあと「遊びで」じゃんじゃん利用すればいい。
そのことで「ギターらしさが」付加されるなら、それこそピアノや他の和声楽器とは別の表現ができるかも。

僕が言いたいのは、
ちゃんとした説明もないまま、音楽的に何もできていないレベルの人に、「そういうもの」と教え込むことが先の上達を妨げている
ということ。

左手教育よりも、音を出す右手のこと、本当に大切なことをもっと考えていただければ。

金谷幸三流花伝の書10

和歌山のギタリスト金谷幸三による実践的ギター講座(SEO対策済)

■左手の金谷流考え方■

前回のストレッチで大切だと言った二つの動き。小指の外側への飛び出し、それと薬指の中指側への回転。
これらはすべて、本来弱い指である小指への負担を減らすためにあります。

(上の写真は薬指と小指との間の距離の稼ぎ方です。上が既存のやり方、下が私のやり方です。このように発想を柔軟にすることが大切ですね。)

多くの人は人差し指に力の軸を置き、そこから弱い指である小指を動かそうとしています。そしてその弱さを悪として鍛えようとするのですが、ここが根本的に違うのです。
これまでたくさんの人の指の変形を見てきました。そのほとんどが小指を無理に動かしたのが原因です。力の方向や合理性を無視しとにかく「根性で」小指を鍛えようとした結果なのです。

「努力と根性」では何も改善しない。
炎天下、水分補給無しでうさぎ跳びを失神するまでやっても何も生まれないのと同じ

小指が弱いのは人間であれば(普段補助的にしか使わないのですから)当たり前。だから他のしっかりした指が助けてあげればいいのです。

もちろん、例えば車は誰でも運転できる。でもハンドルを回すくらいの筋力は持っていてください。日常生活が普通にできていれば問題ないでしょう。
でも実際1トン近い車のタイヤを動かすことはできない。パワステという補助があるから止まっていてもハンドルが回せるわけです(あまり技術系は得意じゃないので、たぶん)。
そのパワステ補助を考えてあげればいいのです。

右手もそうなんですが、とにかく
指先が何かするのは一番最後!」指先だけでなにか伸ばしたり押えたり動いたりするのを避けていくテクニック。
これが金谷流テクニックの根本です。

指先以外の大きな筋肉を使って齢部部への負担を減らす。力の方向(ベクトル)を自然な流れにして無理な動きを避ける、などなど。

とくに僕みたいに手の小さな人、このテクニックは自分の小さな手でも何とかしようと考え出したものですから、
日本人には役に立つとは思うのですけどねぇ。。。