20年ほど前に同じコンクールを受けた若い女性ギタリストが、
気づけばエレキギター片手に現代音楽シーンで活躍している。
偶然見つけた動画に、何か自分が無くしつつある感情がふつふつと湧き上がってくるのを感じた。
「負けてたまるか」
フランスに留学中、部屋に貼りつけていた言葉。
言葉の壁、人種の壁、能力の壁。
以来、日本では「失われた10年」が「20年」になりさらに延びているようだ。
そんな停滞感の中、その雰囲気に流され音楽家として何にも挑戦しなくなり、
達観ぶった言動で言い訳をしていないか?
地方に移り住んで10年。配信によってその文化性の壁をようやく超えることが出来る。
「地方だから仕方ない」という言い訳はもうできない。
いよいよ自分が試せれるステージにたどり着いたのだ。
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